S.Sさん(龍谷大学文学部入学)
-TOB塾を知ったきっかけは?
高校2年の時から引きこもっていたんですが、20歳を過ぎたあたりから「そろそろヤバいな」と思い始めて。親からも大学進学を勧められていて、そのための方法を自分でも探してたんですが、よく考えたら自分は高校を途中で辞めたのですぐに大学受験も出来ないし、自分の学力じゃ受験できても合格できないなと思って。勉強しながら大学を目指せるような場所はないものかと、インターネットで調べていたときにTOB塾を見つけたんです。
-引きこもっていた頃はどんな感じだった?
アトピーの症状がひどくなってきたのもあって、周りの目を気にして外に出なくなりました。その頃は一人でゲームなどに没頭していた記憶があります。
家にいる時は孤独感がすごくありました。2日に1回くらいのペースで、まだ引きこもる前のこと、外に出て人と一緒に過ごしてた頃の夢を見るようになっていて…
ニートをしていると予定がないし、本当に外に出なくなるんですよね。塾に通い始めてからはアトピーの症状も落ち着きはじめ、毎週「行かないとな」と思って通っているうちに、自然と外に出やすくなった感じです。
-初めてTOB塾に行くとき、抵抗はあった?
あったかもしれないですけど、当時はそんなことよりも「とにかくヤバい」という焦りの方が強かったので。抵抗はそんなにありませんでした。
-親との関係はどうでしたか?
そこまで親からあれこれ言われることもなく「なんとかなってくれたらいいな」くらいに思われていたように思います。いま思えば、親から受けるプレッシャーみたいなものがなかったので、そこは自分としてはありがたかったです。
-高卒認定2ヶ月で8科目合格したけれど、実は勉強得意なのでは?
いや~全然ですよ(笑)。高校も偏差値40くらいの学校でしたし、高1の時は行ってましたけど、授業中は寝てばかりでしたから。
高卒認定試験は実際やってみると、英語と数学だけ除けば、ほかは科目に関わらず基本的な読解力だけで解ける問題が多かったです。自分はもともと本を読むほうだったので、その経験も役に立ったと思います。
でも英語なんかは全然できるほうではなくて。目標は大学受験だけど、中2から学び直さないといけないくらいのレベルでした。
-大学受験をやってみて、どうだった?
高卒認定をとって、その後すぐに2ヶ月ほどで大学受験(当時追手門大学と桃山大学)にチャレンジしてみたのですが、大学入試と高卒認定試験とのレベルの違いを痛感しました。
その後は1年間浪人することに決め、ずっと古文と英語と世界史を勉強していたら、なんとか公募制推薦入試で龍谷大学に合格できて。嬉しかったです。
-授業や日常のなかで、講師はどんな存在だった?
僕の講師は社会人と大学生の2人なのですが、2人ともタイプは全然違います。違うんですけど、それぞれ自分に合うところがあったんですね。
社会人の方はとにかくしっかりしていて、何から何まで知っている感じで。文法など聞いたことは何でも教えてくれたので、疑問はすぐに解決することができました。英語なんかは中学レベルからの学び直しで大変でしたけれど、わからないことがすぐ聞けるのは本当にありがたかったです。
大学生の方とは趣味が合ったのでよく雑談で盛り上がりましたし、授業以外でも色んなところへ連れて行ってくれたりしました。引きこもっていた時にあった孤独感みたいなのはだいぶ薄れたと思います。
TOB塾に来る前は、アトピーが気になることもあって、人と関わったり人前に立つことに臆病になっていたのですけど、塾にくるたび事務室で出会う人たちもいつも気さくに話しかけてくれたりして、しっかり対人経験を積めたことがよかったと感じています。
-受験を終えて、今後はどんなことをしてみたい?
そうですね…(20歳を過ぎているので)お酒を飲んでダラダラしたいですね(笑)。実は最近、親父とも飲みに行ったりしてるんですよ。
これまでは完全に人から言われないと動かないことがほとんどだったけれど、いまは積極的に自分から「やろう」と思って動くことができるようになったと思います。進路についても、去年は経営学部とか経済学部とか受験をしていたのですが、今年になって自分のやりたいことをじっくり考えたときに、何となく思っていたけど、はっきり言語化できなかったことが少し見えてきたりして。NPOとかNGOとか、new-lookでやってることを見て、社会学科を受験してみたりしました。
どんな進路を行くにしても、そんな風に自分で考えて、自分で動けるようになったことがよかったなと感じています。
これからの目標は、ひとまず大学生活をおもいきり楽しみたいなと思ってますね。